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【感想文#6 TANGZU - Wan'er S.G Studio Edition】競争苛烈な価格帯でも群を抜いて優秀なモニターライク中華イヤホン

 

まえがき(所感)

 

こんにちは。

初心者のイヤホン感想文#6は TANGZUWan'er S.G Studio Edition です。

いつものことながらビジュアルに一目惚れして購入しました。

 

スタジオの名を関するくらいなので名前の印象としてはモニターライクなイヤホンのイメージでした(モニターライクがどんなものかしっかり理解しているわけではありませんが…。)

 

実際に聴いた所感としても、ニュートラルな調整によって、低音域から高音域まで安定したパフォーマンスを見せてくれる、非常にバランスが取れた超高コスパの低価格イヤホンでした。

 

購入から2週間ほどエージングを挟みつつちょこちょこ聴いた感想を綴っていこうと思います。

 

内容物とか

ブラックとホワイト両方のイラストが裏表印刷されたクロス

開封後、まず目につくのはイメージキャラクター(?)のクロスです。裏表でデザインが異なり、違うカラーバリエーションのパッケージイラストを拝むことができます。

外箱といいクロスといい、この価格帯にしては豪華さを感じる作りです。

 

内容物の量としては簡素だが、装丁も相まって満足感は十分

続いてイヤーピースとケーブル。

イヤーピースは2種類でやや軸の長い黒色が3サイズと、やや開口部分の広い白色が4サイズあります。

 

ケーブルは少し絡まりやすそうですが、この価格帯にしては頑張っている感じのする無酸素銅メッキ銀ケーブル。音質も必要十分という感じで特に不満はありません。

 

ただし、このケーブル耳掛け部分に少し癖があり、ハリガネを曲げるように、中のワイヤーを曲げて耳にフィットさせるタイプです。

細かく調整できるのでフィット感は向上するかもしれませんが、正直毎回調整するのは面倒だし、ワイヤー自体も少し癖が合って装着に手間取ることがあります。

 

最初はこれいいじゃん!と思っていましたが、使っていくうちになぜこのタイプの耳掛け部分を採用しているケーブルが他にないのか理解しました。笑

 

イヤーピースも質は悪くない。ケーブルはひと癖あり

 

 

イヤホン本体

めっちゃカッコいいFP

本体は黒と金が非常にかっこいいシックなフェイスプレート、ハウジングはクリアボディで中の構造を確認することができます。

 

ドライバーは10mm PET ダイナミックドライバーで、新たに開発されたより軽く高剛性の振動板を搭載しているそうです。

 

コネクタ部分がせり出している

コネクタ部分はせり出した造りになっているためQDC端子かと思いましたが、実際は0.78mm 2PIN仕様(公式談)だそうです。

 

ノズル部分はやや短めで、上手いことイヤーピースを選ばないと耳にフィットしない可能性があります。個人的には白より黒のイヤーピースがフィットしやすかったです。

ノズル部分はやや短め

 

音の感想

視聴環境

DAP  HiBy - R6 Pro II

ケーブル  標準ケーブル

イヤピ  標準(白) → 標準(黒) → SpinFit CP100+

 

 

各音域について

・高音域

おおむね刺さらない程度にバランスよくしっかり鳴っている印象です。

全体的に適度な滑らかさと広がりによって、響きの繊細さや余韻を感じることができます。かなり安定感のある調整だと思います。

ただ、それなりにキラキラ感があるので、音量と選曲によっては刺さりを感じる可能性があります。また、超高解像度というわけでもないので、高音フリークにとってはアクセントの域を出ないかもしれません。

 

・中音域

全体的に明瞭で開放感のある音だと思います。楽器もボーカルも上手く分離し、変に突出することがないのでバランスよく見通しの良い音が鳴っている印象です。

特にボーカルの聴こえ方が良好で、(実際の音量の凹凸ではなく)聴こえる印象として他に突出した音域が無いために、自然とボーカルに集中できます。

 

・低音域

高音域と中音域を支えるのに十分な量と深さで鳴っているように感じます。

曲によっては多少淡白さを感じることもあり、当然低音ドコドコが好きな方(私)からすると少し物足りなくも感じますが、全体のバランスを考えるとスッと耳に入ってくる必要十分な音を維持していると感じます。

 

余談ですが、イヤピースをSpinFit CP100+に変えたらかなり下の方の音も上手く伝えてくれるようになり、低音域の量感がUPした感じがありました。

これは、Wan'er SEのノズルが短いため標準のイヤーピースでは上手くフィットしていなかった可能性があります。CP100+はノズルとの接着部分の上端から開口部分までに少し距離があり、そこが柔軟に曲がってくれるため耳にうまくフィットする余裕を生み出してくれているようです。

CP100+が無くても軸が長めのイヤーピースなら同じ効果を得られるかもしれません。低音域に物足りなさを感じた方は是非お試しあれ。

 

 

音の感想(まとめ)

ニュートラルな調整によって、低音域から高音域まで安定したパフォーマンスを見せてくれる、非常にバランスが取れたイヤホンです

 

これは近い価格帯だとChu2やGalileoに感じた印象に似ていて、とにかくバランスが良く、どの音域をとっても突出し過ぎず、必要十分な量感・質感でもって楽曲を鳴らしてくれるので、不快感のない心地良いリスニング体験ができるという印象でした。

 

一方で少し前の自分だったら、Galileoの時(#3)のように味付けが少ないので面白くないな、と思っていたかもしれません。

でも今はこういったバランスの取れた聴き心地の良い音も素晴らしいと感じます。EQで自分好みの味付けをする楽しさもありますし。

 

私はその道のプロではないので"Studio Edition"の名前がふさわしいかまで判断することはできませんが、リスニングする分においては、各パートをフラットな気持ちで聴くことができ、特にボーカル楽曲では自然とボーカルに集中できるようなバランスの良いチューニングであると感じました。

 

 

おわりに(オススメ度)

★個人的なオススメ度(※) : 9/10

各音域の満足度

・高音域 : 9/10

・中音域 : 9/10

・低音域 : 8/10(CP100+をつけた場合 : 9/10)

装着感に対する満足度 : 6/10

デザインや造りに対する満足度 : 8/10

付属品や外装に対する満足度 : 7/10

※一応保険を掛けておきますが、これは商品に対する点数付けではなく(結果としてそう見えるかもしれませんが)、価格・予算に対するオススメ度(満足度)になります。このイヤホンの価格帯で悩んでいる人がいたらどれくらいオススメできるかなという自分の中での指標です。

 

ニュートラルな調整によって、低音域から高音域まで安定したパフォーマンスを見せてくれる、非常にバランスが取れたイヤホンです。

 

唯一物足りなさを覚えた低音域もイヤーピースの変更でかなり好みに近づいたので音に関しては言うことがないです。

Galileo君と同じように手持ちのイヤホンの選択肢が増えた今では面白みに欠けるなと思ったりもしますが、変に味付けされておらず、特に聴き疲れもすることがないため長時間聴けるサウンドだと思います。EQで遊ぶのも楽しいです。

 

見た目のデザインもカッコいいですし、値段の割に高級感があります。

ただ、ケーブルの耳掛け部分のハリガネは取り回しや装着感に直接影響する部分なので賛否別れそうです。

また、私の理解が浅いだけなのかもしれませんが、ピンが2pin 0.78なのに形がQDCのような出っ張りがあるのは紛らわしく、2pinのリケーブルをすると結合部分が間延びして不安定になる点が不満です。

 

とはいえ、総合して凄まじくコスパの良いイヤホンだと思います。この価格帯のおススメを聞かれたら final E3000 とこの Wan'er S.G Studio Edition を挙げると思います。

(いやでもChu2やWyvernBlackも捨てがたいな、うーん…。)

ということで、この価格帯もライバルとの争いが熾烈ですが、このイヤホンAmazonで4,500円ほど、アリエクだと場合によってはセールで2,000円前後で買えるらしいです。バグです。

ご興味を持たれた方は是非一聴してみることをお勧めします。

 

 

今回は以上です。

少し前にXのアンケートで点数をつけることの賛否を聞いたところ、ぴったり五分で賛否両論だったので、今回から試験的にやってみて、不評だったらやめることにしました。

基本私の満足度を点数化しただけの簡易的なものではありますが、どう感じたか、ご意見、ご感想お待ちしております。

 

ではまた。