
要点
・バランスが良く、聴き心地が良い、高完成度の1DDイヤホン
・低音域はタイトかつ厚みがあり、高音域は見通し良く明るい、中音域は表現力豊か
・とても軽く、小型でフィット感良好。長時間の使用に向いており、寝ホンにも◎
・専用開発のイヤーピース(SednaEarfit T)は高品質シリコン製で遮音性・装着性ともに高水準
・とにかく安い。このクオリティで2,200円(*)は破格
(*)2025年7月15日時点
まえがき
レビュー#16
今回はAZLA - TRINITYです。
AZLA TRINITYは、AZLAとアユートで1年以上掛けて企画/開発し、価格帯の常識を圧倒的に超えるサウンド性能と付属品を備えた有線イヤホンです。
安価なワイヤレスイヤホンを利用しているライトユーザーに、有線イヤホンの楽しさを知ってもらいたいといったコンセプトで開発されています。
なお、今回の製品はレビューのため 株式会社アユート 様よりご提供いただきました。
この依頼に際し、製品提供以外の金品授受その他便宜の提供はございません。また、内容に関して指示等は一切なく、完全に私の知識と経験に基づき感じたままをレビューしています。
AZLA TRINITYは現在、アキハバラe市場 及び 楽天市場 の直販ストア他、各種ECサイトで発売中です。
仕様
スペック
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カラー |
Black / Blue / Champagne Gold |
| ドライバー |
1DD / 1ドライバー(片側) ダイナミック型 (3層レイヤー構造振動板採用「発展型ARD」ドライバー) |
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周波数応答範囲 |
10 – 40,000 Hz |
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感度 |
104 dB SPL/mW(@1KHz) |
| 16Ω(@1KHz) | |
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Standardタイプ |
4芯OFCリッツケーブル(約120cm) ※マイクなし プラグ(L字):3.5mm 3極 |
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USB-Cタイプ |
高感度インラインリモコンマイク搭載 4芯OFCリッツケーブル(約150cm) |
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USB-Cタイプ |
UAC 1.0(最大48KHz/16bit) ※Switch/Switch 2、PS5対応 |
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ハウジング素材 |
アルミニウム |
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付属品 |
・SednaEarfit Tプレミアムシリコンイヤーピース:4ペア (S/MS/M/L※Mサイズ初期装着) ・ロゴ入りオリジナルキャリングポーチ |
*上記仕様は2025年7月現在の情報に基づきます。


ドライバー
音質の要となる心臓部のドライバーには、8mm径の「発展型ARDドライバー」を搭載。発展型ARDは、極薄のPU+PEEK複合膜振動板を2枚の樹脂層でサンドした46μ厚3層レイヤー構造振動板と、ボイスコイルの外にドーナツ型マグネットを入れて磁力を効率的に得られる外磁型マグネットを採用した特別なダイナミックドライバーです。一般的な1層構造振動板では難しい分割振動を抑制することで、超低域から超高域までほぼ歪みのない音質を可能にしています。
<発展型ARDドライバー>
PU+PEEK複合膜振動板により均一性と軽量化を実現し、高周波を拡張、ディテールの強化、非線形歪みを軽減し、優れた音質を提供します。さらに振動板を2枚の樹脂層でサンドした3層構造により、イヤホンの振動板として最適な内部損失と剛性を実現。磁気回路から伝達された振動を、核となる薄型軽量PU+PEEK層が限りなくロス無く受け止め、前後の樹脂層によるダンピング効果と相まって、全帯域に渡りフラットな特性を実現しました。分割振動の排除により歪みを抑制することで、シングルドライバーで超高音域まで広帯域に渡り極めてクリアな再生を実現。周波数特性の乱れや位相歪みなどのない、ワイドレンジ再生を可能にしています。
(公式販売ページより)
とのこと。つまるところ3層レイヤー構造振動板搭載の8mm径「発展型ARDドライバー」が、高解像・広音場再生で歪みないクリアな音質を再現してくれているようです。
構成としては、ダイナミックドライバー一発の、いわゆる1DDの構成ですね。


付属品や外装


パッケージはこんな感じ。
シンプルで小さく、付属品も必要最小限の構成。
内容物は①本体、②イヤーピース、③ポーチです。


②イヤーピースは1種類4サイズ。形状はやや先端に向けて尖っていく形状の弾丸型。
傘部分を曲線形状にし、先端に向かって傘部が薄くなる独自のテーパードフィット構造を採用することで、より耳への圧迫を抑えつつ的確に遮音し、内部ホーン形状にてイヤホン本体から出る音をストレートに耳に伝達します。(公式販売ページより)
とのこと。


このイヤーピースは「SednaEarfit T」というモデル名がついており、耳掛けイヤモニ型ではないTRINITYのフィッティング向上と遮音によるS/N比を最大化するために、KCC SILICONE社製プレミアムシリコンを採用し、専用形状で開発されています。
個人的にはかなりフィット感が良く、耳掛けしなくても落ちにくいという点でかなり気に入ったので、イヤピ単体でも欲しいと思いました(実際は単品で売っていないけど、イヤピのために本体ごと買い増ししてもいいくらい)。
正直、2,000円のイヤホンの付属イヤーピースとしては破格のクオリティだと思います。
なお、本体のカラーによってイヤーピースの色も異なるようなので要チェックです。


③ポーチは布製でシンプルな黒字に「AZLA」の刻印。
本体とイヤーピースくらいならすっぽりと入るサイズ感で、柔軟性もあるので使い勝手が良さそうです。
本体・造形

カラーバリエーションは「シャンパンゴールド」「ブラック」「ブルー」の3種類。
プラグはUSB-Cタイプと3.5㎜プラグタイプの2種類があり、USB-Cタイプはマイク有、3.5㎜プラグタイプはマイク無になっています。
今回は「シャンパンゴールド/3.5㎜プラグ」を提供いただきました。
こういったエントリー帯のイヤホンはどうしてもビルドクオリティの面で安っぽさを感じがちですが、値段を感じさせないアルミニウム筐体で、造りもしっかりしていますね。

ノズル部分の径と軸の長さはいたって標準的。
本体も小ぶりですし、イヤーピースさえ合えば難なく装着できるでしょう。
この大きさなら寝ホンにも良いと思います。

ケーブル部分は「4芯OFCリッツケーブル」で長さは約120㎝(USB-Cタイプは約150㎝)です。
体感このタイプの他のイヤホンより絡みにくく、また絡んでもほどけやすい気がします。
スライダーもしっかり機能します。
耳掛けしないストレートタイプは特有のタッチノイズがあるので、スライダーが有効なのは助かりますね。
プラグはL字型でスマートフォンなどで使いやすい形状です。
なお、リケーブルはできません。

音の感想
視聴環境
・アラサー男の耳 (16000hz)、ドンシャリ(V字、W字)好き
・エージング 50時間
・Fiio JM21 → 本機(EQ、フィルター無し、Lowゲイン)
・音量大きめ(やや音漏れが聞こえるくらい)
・ケーブル 標準(3.5㎜)
・イヤピ 標準
・主なリファレンス曲(flac音源)
〇藤井風『何なんw』
〇米津玄師『BOW AND ARROW』
〇RIIZE『Boom Boom Bass』
〇凛として時雨『Telecastic fake show』
〇Vaundy『life hack』
〇女王蜂『01』
〇Ado『踊』
〇星街すいせい『Orbital Period』
〇milet『inside you』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『雑踏、僕らの街』
〇HIMEHINA『LADY CRAZY』
〇アイナ・ジ・エンド『Love Sick』
〇梶浦由記 『「Fate/stay night [Heaven's Feel]」コンサート』
全体的な印象について
ニュートラル~やや暖色傾向で、1DDらしいまとまりが良く自然な出音。
バランスが良く、聴き心地が良いイヤホンというのが全体の印象です。
チューニングとしては弱ドンシャリな印象。
ただ中音域が凹み過ぎずボーカルがやや前で、W字のような印象を受けるかもしれません。
低音域はタイトかつ厚みがあり、高音域は見通し良く明るい、中音域は表現力豊かに。
どこかが突出しすぎない、かつ聴いていて楽しいという感覚も損なわない適度なバランスだと思います。
正直およそ2,000円という価格から想像していた以上に厚みのある音で(特に低音域)、これくらいの価格帯でありがちなスカスカな音とはまるで違いました。
しかも厚みを出すためにボワついたり解像度が犠牲になったりしているようなこともなく、驚くほど丁寧かつ繊細に音を鳴らしてくれている印象です。
解像度の面ではやや物足りなさを感じる場面もありましたが、値段を考えれば十分以上だと思います。

各音域について
◎低音域
十分な量感と厚みを備えつつ、適度に引き締まった低音です。
特にミッドベースが印象的で、滑らかさと力強さを兼ね備えており、曲の下支えとして十分以上の存在感を示してくれます。
かといって、他音域にクロスして邪魔してしまうようなこともなく、しっかりと制御されている印象です。
また、サブベース多めの曲にもしっかり対応できる印象で、ベースヘッド(低音偏愛)でなければ満足できるかと思います。
◎中音域
中音域は想像以上にクリアかつ表現力豊かでした。
ボーカルはやや前に出ていて、楽器類に埋もれてしまうようなことはありません。
音色も硬すぎず、自然な柔らかさを持っていて、様々なジャンルに対応できる印象です。
分離感や解像度も十分で、低価格帯だとありがちなごちゃつきは少ないです。
◎高音域
見通し良く、明るい高音です。
確かな存在感がありつつも、刺さるほどではない絶妙なバランス。
細かく聴くとやや粗さを感じないこともないですが、価格帯を考えれば十分な解像度でしょう。
空気感も十分で、適度な距離感で鳴ってくれることにより、空間の演出にも良い影響を及ぼしている印象です。
空間表現(ゲームでの利用等)について
サウンドステージは価格なりにぼちぼちで、両耳から左右にやや広がっている感じ。
同価格帯のバイノーラル特化イヤホンほど空間は感じませんが、定位感が優れており、適度な距離感で音が鳴ってくれるので、ASMRやFPSゲーム(APEX LEGENDSで確認)でも十分使えると感じました。
また、それ以外のRPGやアクションゲーム(ペルソナ5X、ELDEN RINGで確認)でも、遮音性の高さ、低音がしっかり出ていることから、ゲームへの没入感と迫力を演出してくれてかなり良い感じでした。

おわりに(感想)
とにかくバランスが良く、完成度が高いイヤホンだと感じました。
音色も聴き心地が良く、値段も相まって使い勝手非常に良いです。
さらに、高クオリティのイヤーピースも付属しており、2,000円という価格は驚きでしかありません。
確かに上を見るとキリがないのですが、個人的にはお値段以上、或いはこの価格帯で出せる最高峰の完成度と言って差し支えない性能を持つ、エントリーモデルとして最高のイヤホンだと思います。
有線イヤホンデビューに、布教・プレゼント用に、寝ホン用や雑に使える普段使い用として、バックに忍ばせる予備イヤホンとして……この価格でこのクオリティなら色々な使い方ができると思います。
この価格帯ではピカイチの完成度だと思うので、気になった方には試してみて欲しい一本です。
さて、今回のレビューは以上となります。
ではまた、次の記事でお会いしましょう。
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