
要点
・12mm平面駆動ドライバーによる、キレと透明感に優れた寒色系サウンド
・中高域重視の弱ドンシャリで、女性ボーカルや疾走感のある楽曲と相性が良い
・低域は量感控えめながら、タイトでスピード感のある質の高いサウンド
・欲しいところを押さえた充実のパッケージ。4.4mmバランスプラグが標準装備
・軽量・小ぶりな筐体ゆえに装着難易度はやや高め。イヤーピース選びが最重要
・箱出しは高域のザラつきがあるため、バーンイン(エージング)推奨
まえがき
レビュー#36
今回は TRI の KongTong I2 です。
「KongTong I2」は12mm平面磁気ドライバー採用のイヤホンで、ダイヤモンドカットされた航空宇宙グレードのアルミニウム筐体が印象的です。
標準ケーブルが「4.4mmバランスプラグのみ」という潔い仕様である部分も面白かったです。
音質については、実売1万円台でありながら、バランスが良くかつ完成度の高い、かつ平面駆動らしさもあるPD(プラナードライバー)一発の製品だと感じました。
なお、今回の製品はレビューのため KEEPHIFI.JP公式 様よりご提供いただきました。ありがとうございます。
この依頼に際し、製品提供以外の金品授受その他便宜の提供はございません。また、内容に関して指示等は一切なく、完全に私の知識と経験に基づき感じたままをレビューしています。
「TRI KongTong I2」は現在 AmazonのYinyooストア で販売中です。
40%OFF割引コード:3CILLKY3
開始時間:2026-1-9 00:01JST
締切時間:2026-1-21 23:59JST
仕様
スペック
|
ドライバー構成 |
12mm Planar Magnetic Driver (12mm平面磁気ドライバー) |
|
周波数特性 |
20-20KHz |
| 16Ω | |
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感度 |
100dB±3dB/mW@1KHz |
|
筐体 |
Aerospace-Grade Aluminum Alloy Cover (航空アルミCNC切削) |
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プラグ |
4.4mm |
|
ケーブル長 |
1.25m |
| ケーブル素材 |
2芯 5N無酸素銅銀メッキ |
ドライバー


12mm平面磁気ドライバー一発の、1PD(プラナードライバー)構成です。
平面駆動は特に高域の伸びと解像度に優れているイメージがありますね。
TRI I2 モニターイヤホンは12mm PMDを採用しています。このPMDは一般的なDDよりも薄い構造ですが、振動面積が大きいため、空気を効率的に駆動でき、より速い瞬態応答と低歪みを実現しています。イヤホン 有線は12mm PMDの磁界分布は均一で、振動膜全体が電磁力によって駆動されるため、DDのような部分的なピストン運動とは異なり、分割振動が減少し、高域のディテールがよりクリアに再現されます。
※仕様情報・画像等については公式販売ページより引用
付属品や外装




「KongTong I2」のパッケージはこんな感じ。

内容物は①本体、②イヤーピース、③ケーブル、④クリーニングツール、⑤ケース、⑥説明書等。
欲しいなと思うものは大体揃っている十分なパッケージです。

② イヤーピースは2種類、各2サイズ。
写真左側は『TRI 角笛(Clarion)』というイヤーピースで、開口部が広く、ややせり出した形をしています。
個別売りもされており、装着感に定評のある人気のイヤーピースです。
とりあえずこれが無難です。
写真右側は標準的な弾丸型のイヤーピース。
高さは角笛よりやや低く、傘は柔らかめです。
安っぽくも見えますが、案外フィット感も悪くないです。


このイヤホンではイヤーピース選びがかなり重要です。
小ぶりで軽い筐体なので、イヤーピースが合っていないとポロっと落ちそうになることがあります。また、筐体の重みで耳に密着する感じもないので、装着感は完全にイヤーピースのフィット感頼りになります。
角笛、弾丸型イヤピと試してみてもフィット感がイマイチなら、別売りの他のイヤーピースも試してみることをお勧めします。

③ ケーブルは2芯 5N無酸素銅銀メッキケーブル。
綺麗な白銀で、筐体のシルバーと良くマッチするカラーです。
タッチノイズが少なく、取り回しも良いです。


端子はフラットタイプの0.78mm 2PIN。
プラグは4.4mmのみ。
大抵は3.5mmとの選択式だったりしますが珍しいですね。
ターゲット層の需要的に4.4mmの方が良いと判断したのでしょうが、もしかすると「このイヤホンはバランス接続で聴いてほしい」という思いもあるかもしれませんね。
ビルド・音質共にクオリティは十分で、このまま使っても支障はないと思います。
少し物足りない等があったときにはリケーブルしてみることをお勧めします。

④クリーニングツール。あったら地味に嬉しいやつ。


⑤ ケースは高級感のあるレザー風でやや小さめ。マグネット式で開閉できます。
イヤホン、ケーブル、イヤーピースくらいなら入るサイズ感です。
本体・装着感等について
本体・造形について

航空宇宙グレードのアルミニウムに美しいダイヤモンドカットを施した特徴的なデザインです。
なお、小さく軽いので後述の通り、装着感にはやや難があります。
表面はマット加工なので指紋や汚れは目立ちにくいです。

端子部分は凹みのないフラットタイプの0.78mm 2PINです。
ノズル部分は標準的な太さで、やや長めにせり出した形。
返しがあるので大抵のイヤーピースが装着できるかと思います。(ただちょっと滑りやすいです)
装着感について
前述の通り、イヤーピース選びがかなり大事になります。
小ぶりで軽い筐体なので、イヤーピースが合っていないとポロっと落ちそうになることがあります。また、筐体の重みで耳に密着する感じもないので、装着感は完全にイヤーピースのフィット感頼りになります。
付属のイヤーピースに限らず、色々なイヤーピースを試してみることをお勧めします。
個人的には角笛をフィットさせて、奥に押し込み過ぎず、イヤーピースで蓋をしつつ支えるのが一番装着感が良かったです。
個人的には軽く、圧迫感も少ないので長時間の装着でも不快感はなかったですが、耳の形によっては角が当たって長時間の使用には向かないかもしれません。
音の感想
視聴環境
・アラサー男の耳 (16000hz)、ドンシャリ(V字、W字)好き
・エージング 50時間
・Fiio JM21 → 本機(EQ、フィルター無し、Lowゲイン)
・音量大きめ(音漏れが聞こえるくらい)
・ケーブル 標準(4.4㎜)
・イヤピ 標準(角笛 Clarion)
・主なリファレンス曲(flac音源)
〇藤井風『満ちていく』
〇米津玄師『海の幽霊』
〇RIIZE『Boom Boom Bass』
〇凛として時雨『Telecastic fake show』
〇Vaundy『life hack』
〇女王蜂『01』
〇鹿乃『優しさの記憶』
〇星街すいせい『綺麗事』
〇milet『inside you』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『雑踏、僕らの街』
〇HIMEHINA『LADY CRAZY』
〇アイナ・ジ・エンド『Love Sick』
〇梶浦由記 『「Fate/stay night [Heaven's Feel]」コンサート』
全体的な印象について
全体的な音色はナチュラル~寒色寄りの印象。
ややドライですが、クリスプすぎず、滑らかで聴き心地の良い範疇ですね。
音の厚みはぼちぼちで、軽快。爽やかな曲とか疾走感のある曲に合う印象。
チューニングとしては弱ドンシャリくらい。
重心はやや高めで、明るく平面駆動らしいキレのいい中~高音域が印象的です。
感じたのはチューニングの上手さですね。平面駆動は高音域が目立ちがちですが、中音域を上手く主役に据えつつ、高音域と低音域を主役を上手く引き立てる配分で配置しています。
解像度は価格を考えると十分ではないかと思います。
平面駆動一発の良さとして、適度な解像感と、音楽的なまとまりのよさが良い塩梅で並立しています。
ただ曲によっては歯茎音の刺さりと、音の最後にざらつきが残る感覚があるかもしれません。
また、少し独特の音場感がありますね。
装着の仕方も関係しているかもしれませんが、左右にフワッと広がっている感じです。
ただセンターはしっかりしているので、聴いていると馴染んできます。見通しが良く空間が広いと取るか、音が遠いと感じるかは人に寄るかなと。
なお、個人的な所感としては箱出しだとザラつきや刺さりが気になったので、エージング(バーンイン)推奨です。
大事なことなので2回言いますが、エージング(バーンイン)推奨です!!!

※周波数特性:公式販売ページより
各音域について
低音域
タイトで適度な弾力のある低音域です。
スピード感がありつつも団子にならず、一音一音が追いやすいです。
量感としてはやや控えめ~普通くらい。
ベースヘッド(低音愛好家)には物足りないでしょうが、弱ドンシャリのバランスの中で主張しすぎず、消え入りすぎずの良い塩梅。
他の帯域に滲むこともなく、良い意味で縁の下の力持ちという感じです。
平面駆動一発だと低音域の物足りなさがフィーチャーされがちでしたが、それも今は昔。ちゃんと質の良い低音域を感じることができます。
中音域
明るく自然でクリアな中音域です。
全体的に軽快な音色で、やや厚みの面で物足りなさを感じる場面もありますが、思ったよりもソリッドになりすぎず、適度に音楽的で聴き心地が良いです。
ボーカルの位置も変に前に押し出されたり、凹んだりも感じず、しっかりとセンターに主役として据えられている感じです。
中高音域が特に印象的ですね。鋭すぎず、しかし綺麗に伸びてくれるので、女性ボーカルやギターがとても聴いていて気持ちが良いです。
男性ボーカルも質の良いミッドベースのおかげで、ちゃんと聴かせてくれる音色です。バラードなどでは少し厚みや艶やかさは物足りなさがありつつ、爽やかな曲、JPOPやロックなどではハキハキとした音が心地良いです。
なお、全体的に上手くロールオフしていますが、曲によってはs,tなどの歯茎音が少し気になる可能性があります。
高音域
平面駆動らしい明るくクリアで解像感の高い高音域という印象。
バイオリンやシンバルの伸びが心地良いです。
箱出しすぐはかなりシャリつきを感じましたが、エージングで大分落ち着きました。
全体的に刺激的な部分だけ上手くロールオフされており、刺さりにくいと感じましたが、平面駆動らしい特徴を持った高音域かなと思うので、高音に敏感な人にはやや鋭すぎるかもしれません。曲による部分もあるかなと思います。
個人的にはキレが良く、伸びやか、かつ明瞭感があってとても好みの高音域でした。
超高音域も適度にロールオフされつつ、しっかりと伸びてくれます。
空気感も良く、見通しの良い音場に繋がっていると感じます。
空間表現(ゲームでの利用等)について
サウンドステージは左右にやや広く、上下の広さはぼちぼち、奥行きはあまりない、といった印象。
全体的な印象で述べた通り、少し独特な音場だと感じましたが、ちゃんと立体的で見通しが良く、このフワッと広がった感じも段々クセになります。
定位感も良いですね。ボーカルがセンターにしっかりあり、周囲に見通し良く音が配置されている感覚です。
FPS(ApexLegends:フォーカスモード)で使ってみた感じも悪くなかったです。独特な音場感と言いつつ距離感覚が案外つかみやすく、位置把握という意味では結構実力を感じました。ただ、やや銃声や環境音が気になる瞬間はあるかなという感じです。
ASMRに使うには少し音が遠い感じがしました。あとゴツゴツしているのと、装着感が難しいので寝ホンには向きません。
おわりに(感想・まとめ)
平面駆動らしい、キレ・透明感のある音色と、全体をバランスよくまとめた完成度の高いチューニングが印象的なイヤホンでした。
一方、金属筐体でありながら小さくて軽いので扱いやすいのも魅力ですが、その軽さと形状ゆえに、装着感にはやや難しさ(コツ)が必要な側面もあります。
音質的には中~高音域に重点を置いている方、女性ボーカルやスピード感のある楽曲をよく聴く方、4.4mm環境が整っていて平面駆動の音を手軽に楽しみたい方に特におすすめです。
逆に、高音にとても敏感な方、ウォームで濃厚な音が好きな方、装着感を最優先する方には少しハードルが高いかもしれません。
とはいえ、「KongTong I2」が持つ独特の空気感と透明度は、一度ハマると抜け出せない魅力があります。
気になった方には是非聴いてみて欲しいですね。
さて、今回のレビューは以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。

販売・リンク等
▷公式X:KEEPHIFI.JP公式
▷販売リンク:
40%OFF割引コード:3CILLKY3
開始時間:2026-1-9 00:01JST
締切時間:2026-1-21 23:59JST