
要点
・2,000円台で買える高コスパなゲーミング&リスニング両用機
・メリハリの効いたドンシャリかつ、クリアに前に出る中音域(ボーカル)
・サブベース主体で深く沈み込み、迫力を演出する低音域
・明瞭感がありつつ刺さりがコントロールされ、長時間でも聴き疲れしない高音域
・FPS等で十分使える、的確な定位感と適度な音場の広さ
・超軽量な樹脂製筐体で、長時間着けても快適なフィット感
・ポテンシャルを引き出すなら、密閉度の高いイヤピへの交換やリケーブルがおすすめ
まえがき
レビュー#39
今回は KBEAR BANG-K (BK1) です。
「BANG-K (BK1) 」は高コスパイヤホンに定評のある「KBEAR」が送るゲーミングイヤホンです。
「ゲーミング」と言えば先日レビューした「CG01(Venus)」も、同時期に発売されたKBEARのゲーミングイヤホンですが、あちらはリケーブル不可・Type-Cのみ・光るという特徴がありました。
対して「BANGK」は特に変わったギミックはない代わりに、QDCタイプのリケーブル可能イヤホンで、価格も少し抑えられています。
また、「CG01(Venus)」は弱ドンシャリで突出した帯域の少ない、比較的フラット寄りに整えたチューニングだったのに対し、「BANGK」は各帯域を強調する方向でやや強めのドンシャリになっています。
総合的な音の印象はかなり実用的で、リスニングにもゲームにもしっかりと使えるなという印象。「Venus」に引き続き安価で良いイヤホンを出したなあと驚きました。
今回の製品はレビューのため H HIFIHEAR KB EAR Official 様よりご提供いただきました。ありがとうございます。
この依頼に際し、製品提供以外の金品授受その他便宜の提供はございません。また、内容に関して指示等は一切なく、完全に私の知識と経験に基づき感じたままをレビューしています。
「KBEAR BANGK」は現在 AmazonのHiFiHear Audio で販売中です。
仕様
スペック
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モデル |
BK1 |
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製品名 |
BANG-K |
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ドライバー |
10mm PET複合振動板ダイナミックドライバー (DD) |
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カラー |
ブラック / ホワイト |
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インピーダンス |
25Ω ± 15% @ 1kHz |
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周波数特性 |
20Hz-20Khz |
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感度 |
108dB ± 3dB / mW @ 1kHz |
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筐体素材 |
プラスチック + 金属 |
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ケーブル |
5N OFC (無酸素銅) 二重平行ケーブル |
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プラグ |
3.5mm / Type C |
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コネクタ |
2PIN QDC |
| マイク |
オプション |
ドライバー

「KBEAR CG01 Venus」は、シンプルな1DDの構成。
KBEAR BANGKゲーミングイヤホン は、10mmの高性能PET複合振動板ダイナミックドライバーを内蔵し、高い剛性と復元力を誇り、分割振動を抑制し、歪みを低減し、繊細な過渡応答を実現します。
※仕様情報・画像等については公式販売ページより引用
付属品や外装

「KBEAR CG01 Venus」のパッケージはこんな感じ。
パッケージ自体はかなり小さいです。

内容物は①本体、②ケーブル、③イヤーピース、④説明書等。
付属品は至ってシンプルですね。

② イヤーピースは1種類・3サイズ。
いわゆる「フジツボ」タイプのイヤーピースです。
(KZのイヤホンによく付属していますね)
品質は正直それなりではありますが、フィット感は案外悪くないです。
ただ、やや硬めで柔軟性はあまりないのでサイズが合わなければ交換必須ですね。
また、高音が気になるとか、より低音を際立たせたいとかであれば、もう少し密閉性の高いイヤーピースに変えてみるのも良いかもしれません。

③ ケーブルの線材は5N OFC (無酸素銅)で、コネクタはQDCタイプ。
正直品質は値段なりかなとは思いますが、普通に音楽を聴く範囲で大きな問題はありません。
ただ、個人的にはリケーブルによってさらにポテンシャルを引き出せると考えているので、バランス化したい・少し物足りない等があったときにはリケーブルしてみることをお勧めします。


プラグは 3.5mmシングルエンド or Type-C のオプションで、3.5mmはマイクの有無を選べます。
今回は3.5mm版・マイク無を提供いただきました。
本体・装着感等について
本体・造形について

本体は樹脂製で、留め具の部分が金属製でしょうか。
漆黒の筐体と赤メッシュがゲーミングイヤホンらしさを醸し出しています。



メッシュの部分は開放型のフィルターっぽい見た目ですが、音漏れが殆どないので、それっぽいデザインなだけで音の抜けは無いと思います。
逆に耳介側にはベント穴が二つ開いていて音が抜ける構造です。
コネクタ部分はせり出した形のQDCタイプで、汎用性はやや低め。
ノズルの径は標準的で太くも細くもなく、長さはやや短めです。
装着感について
本体が軽く、形状も良く耳へのおさまりが良いため、フィット感が高く、長時間着けていても不快感はありませんでした。
耳への装着具合によって抜け感がやや変わるので、しっかりフィットさせるためイヤーピースを色々と試してみることをお勧めします。
音の感想
視聴環境
・アラサー男の耳 (16000hz)、ドンシャリ(V字、W字)好き
・エージング 50時間
・SHANLING x TANCHJIM M3 Plus → 本機(EQ無、F1、Lowゲイン)
・音量大きめ(音漏れが聞こえるくらい)
・ケーブル 標準(3.5㎜)
・イヤピ 標準
・主なリファレンス曲(flac音源)
〇藤井風『満ちていく』
〇米津玄師『海の幽霊』
〇RIIZE『Boom Boom Bass』
〇Mrs. GREEN APPLE『ライラック』
〇凛として時雨『Telecastic fake show』
〇RADWIMPS『会心の一撃』
〇Vaundy『life hack』
〇女王蜂『01』
〇鹿乃『優しさの記憶』
〇星街すいせい『綺麗事』
〇milet『inside you』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『雑踏、僕らの街』
〇Kalafina『アレルヤ』
〇HIMEHINA『LADY CRAZY』
〇アイナ・ジ・エンド『Love Sick』
〇梶浦由記 『「Fate/stay night [Heaven's Feel]」コンサート』
全体的な印象について
音色としては自然な音色でナチュラル傾向。
カリカリだったりウォームすぎたりということはありません。
チューニングとしてはわかりやすくドンシャリで、全体的な重心は中央~やや高め(中高音域)な印象ですが、ベースの重心はしっかり下の方にある感覚。メリハリがあり聴いていて楽しい音です。
深く沈み込む低音域と、明瞭感ある高音がくっきりとしています。それに加えて、ボーカルがやや前傾しているので、ややW字のような印象を受けるかもしれません。
聴かせたいメインの音が各帯域で各々強調され、結果としてドンシャリとして上手く破綻しないバランスを保っています。
リスニング用途としては、テンポが速く音数の多い曲はやや苦手かもしれません。
また、1つの音にフォーカスした時のミクロの解像度は価格なりかなと感じます。
ただ、マクロ的、全体的なレイヤリングとしてはメリハリがあり帯域毎の分離感も悪くない印象です。
ゲーミング用途としては中音域付近が中央にしっかりと定位し、音場は広くないですが上下左右に適度な距離感があるので方向を掴みやすいです。
音量は取りやすいですね。

※周波数特性:公式販売ページより
各音域について
低音域
重低音が響くブーストされた低音域です。
やや誇張されており、音楽的に楽しい方向性のドンシャリであるとともに、ゲームにおける迫力を演出してくれます。
ミッドベースは弾力があり、サブベースに引っ張られているのか少しゆったりとした余韻があるタイプな印象。
サブベースは下の方まで深く沈み、体に響く感覚があります。
位置的にもしっかり下方にある感じで、中音域とのレイヤリングも良いです。
低価格帯で低音を強くすると、音がボワついて中音域(ボーカルや主要な楽器)をマスキングしてしまい、全体が籠もった音になりがちですが、中音域をマスクしないので、低音の迫力とボーカルのクリアさが両立しています。
中音域
中音域はやや前傾しつつニュートラルな印象。
低音域も高音域も強調された音ですが、位置関係の良さも相まって、ボーカルも負けじとしっかり前に出て主役を張ってくれます。
特に低音域の支えが強力なので、男性ボーカルは厚みや艶を感じやすいです。
中高音域はやや強調されている印象です。
とはいえ全体的に音楽的な音の豊かさや余韻はもう一歩というところ。低価格という部分を加味すると仕方ない部分ではありますが、やや淡々と鳴ってる感じは否めません。
ただ、逆にゲーミング向けとして考えると、変に脚色が無いので自然で聴きやすいとも言えます。
高音域
ドンシャリとしてそれなりに強調された、明瞭感のある高音域です。
とはいえ刺激感はかなりコントロールされており、聴きやすい音になっています。
ゲーム利用において高音域の刺さりは不快感に繋がりやすいので、良い調整だと思います。
やや距離があり低音とのコントラストが映える印象です。
空間表現(ゲームでの利用等)について
サウンドステージは標準的な広さで、音の鳴りは近い印象。
足音の方向や位置把握が重要なゲームでは音楽的な空間の広さはかえって距離感を掴みにくくすることがあるので、ゲーム利用の観点からは丁度いい音場の広さだと思います。
中心から広がる定位感も良く、位置関係が掴みやすいです。
分離感はぼちぼちな印象。基本的に音のレイヤリングは悪くないですが、複数の音が重なるような場面だと、ややごちゃつく感じがしました。
肝心のゲームで使用した感触としては、「十分使いやすい」という印象です。
FPSゲーム(APEX、VALORANTで確認)では定位感の良さから方向を掴みやすいです。前述の通り空間的に丁度いい広さで、距離感がバグることもなかったです。
低音がしっかり出ているので迫力もあります。
軽くて長時間の使用にも向いているのでその点もプラス。
ただ、音の強調という部分では比較的ナチュラルに聴きやすいくらいで、足音だけが浮かび上がるような特別感はなかったです。
低価格としては及第点ではないでしょうか。
おわりに(感想・まとめ)
「BANG-K(BK1)」は、2,000円台というエントリー向けの価格設定でありながら、非常に使い勝手の良いコストパフォーマンスの高い1DDイヤホンでした。
「ゲーミングイヤホン」と銘打たれている通り、FPSでの定位感や方向の把握といった実用性は十分クリアしています。それに加えて、刺さりを抑えたマイルドな高音と、着けていることを忘れるような軽量設計のおかげで、長時間のゲームプレイや音楽視聴でも耳が疲れにくい点が大きな魅力だと感じました。
リスニングにおいては多少物足りなさはありつつも、深い低音の沈み込みと、手前に定位するクリアなボーカル、明瞭ながら安全志向の高音域で、メリハリの効いたドンシャリとして十分楽しい音楽体験ができると思います。
箱出しのままでも十分に優秀ですが、イヤーピースをより密閉度の高いものに交換して低音の輪郭を整えたり、QDCコネクタを活かしてリケーブルでさらに解像度を引き出したりするのもあり。
安価で手軽に手に入るイヤホンとしてかなり使いやすいのでオススメです。
さて、今回のレビューは以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
販売・リンク等
▷公式X:H HIFIHEAR KB EAR Official
▷販売リンク:
「KBEAR BANGK」は現在 AmazonのHiFiHear Audio で販売中です。

















































































