要点
≪GOOD≫
・楽しい!!!!!力こそPOWER!!!!!
・5DDによる力強い低音(轟音)とエネルギッシュな高音
・案外バランスが絶妙で、中音域も自然に鳴るため破綻していない
・付属品が充実している
≪NOT GOOD≫
・低音好きでも高音域の刺激が苦手、ボーカルが前に来ないとダメな人には向かない
・ある程度の音量がないと理想的なリスニングにならない
・この値段で挑戦的な楽しさを求めれるか
まえがき
こんにちは、初心者の感想文#9です。
忙しくて少し間が空いてしまいました。
今回は「力強く轟音する低音」という、低音好きなら惹かれてしまうキャッチフレーズで一時期話題になっていた片側5DDイヤホン、FIVEです。
構成の通りザ・個性派ではありますが、案外まじめなところもあり、トータルしてとても楽しく面白いイヤホンだったので感想を綴っていきたいと思います。
内容物とか
パッケージはこんな感じ。
ケースはゴムっぽいソフトケースで、本体とケーブル、イヤピまで余裕でしまえます。
イヤーピースは2種類7組あり、品質も良いので、サイズさえ合えばそのまま使えそうです。円柱型のイヤピは初めてだったのですが、柔らかくくっつきやすいタイプで、装着感に慣れると案外悪くないかもしれません。
ケーブルは銀メッキ無酸素銅ケーブルで、四本の線が編み込みではなく並列でつながっている、いわゆるきしめんタイプの平たいケーブルです。個人的には音も悪くないで好きですが、取り回しの部分では好き嫌いが分かれるかもしれないです。
イヤホン本体
フェイスプレートはシルバーでメタル感がありますが、正直のっぺりとした印象。
ここのデザインは好き嫌いありそうですね。
ハウジング部分はクリアなプラスチックなので中のドライバーを見ることができます。
Wow,ほんとに5個ドライバーがあるよ…
やや厚みがあり、大きいなと感じましたが、装着感は悪くなく、重さもそれほど気にならなかったので、5DDでこのサイズに収めているのは逆にすごいのかもしれません。
ノズル部分はせり出していますが、イヤピを付ける部分はやや短めです。軸の長いタイプのイヤピは付けにくいかもと思いましたが、返しがしっかりあるのでそれほど問題はないかもしれません。
音の感想
視聴環境
・DAP HiBy Music R6 Pro II
・ケーブル 標準(4.4mm)
・イヤピ 標準(赤)
・リファレンス曲
〇藤井風『死ぬのがいいわ』
〇King Gnu『どろん』
〇凛として時雨『Telecastic fake show』
〇Suspended 4th『ストラトキャスター・シーサイド』
〇Owl City『Good Time』
〇milet『inside you』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『闇に溶けてく』
〇LE SSERAFIM『FEARLESS』
全体的な印象
個人的にある程度のエージング(バーンイン)推奨です。(公式も推奨)
とにかく低音!かと思いきや、案外他の音域もまとまっています。
印象的なのは低音域と高音域ですが、それぞれ強調されつつも破綻せず中音域も自然に保たれていて、うまくバランスを取っている印象です。
全体としてちゃんと音楽として聴けるバランスで、多ドラによるPOWERを楽しめます。
音の再現度については、もっと大味な予想でしたが、音数の多い音楽でも細部まできちんと表現されおり、分離感・解像度も十分に良好だと思います。ただ同価格帯の他製品と比べて優位であるとまでは言えないので、そこを期待して聴くほどではないでしょう。
なお、あまりにボリュームを上げすぎると聴力に悪影響があるので推奨はしませんが、ある程度音量を上げて聴くほうが明るくエネルギッシュな音を鳴らしてくれます。
各音域について
◎低音域
これだよこれ!響く!揺れる!
低音が強調され、力強く豊かで、内臓に響くような存在感があります。
力強さと深みを兼ね備えており、膨らみ過ぎずしっかりとした表現が特徴です。腹の底に響くようなサブベースと、アタック感のあるミッドベース、両方がバランス良く、低音域全体が豊かでクリアに響きます。
かといって、低音域のブーストによって常に楽曲全体のバランスを崩すほど鳴り響くわけではなく、曲に合わせた柔軟な表現が可能な印象です。
一方で特に低音が強調される曲では、低音が支配的になることもあります。
◎中音域
以外にも?滑らかで、自然な音色を保っています。
過度な強調がなく、楽曲のニュアンスを崩すことなくディティールを再現してくれている印象です。
全体のミックスの中では少し後ろに隠れている感じがするかもしれませんが、案外バランスが取れています。
案外、というところがミソで、楽曲によってはやはり低音域に押され存在感の薄れが気になることは多々あります。特にボーカルを大事にする人には物足りないかもしれません。
◎高音域
高音域は低音域に負けないようかなり強調されていますが、思ったよりも鋭さがなく、滑らかなトーンです。金属的なキンキンとした感じはなくエネルギッシュで鮮やか、明瞭さと存在感が高い印象です。
少々強すぎるかなと思う場面もありますが、ここも案外バランスが取れていて、全体的には低音域に飲み込まれない程度の伸びやかさと空気感があります。
おすすめリケーブル(暫定)
「Zisin Welfare 2024」
個人的にお気に入りの低音をさらに強化するおバカコンボです。
ぶっといケーブルで見た目通りのぶっとい音を出してくれます。
もしかしするとこのケーブル自体はもう終売しているかもしれませんが、Zisinや兄弟メーカーのIvipQから色違いで似たようなケーブルが出ているので、試してみると楽しいかもしれません。デカさは正義。
音の感想(まとめ)
多ドラのパワーで足りないところはブーストすればいいんでしょ?という脳筋さも感じつつ、全体的なバランスはかなり意識して作られている気がします。
「轟音する低音」は伊達じゃないけど、思ったよりイカれてはいなかったです。
不快感のない程度にドンシャリの極致を目指したような面白いサウンドでした。
EDMやハードロックなど、低音が重要なジャンルでは特に気持ちよくなれると思います。
絶対的な低音域は鎮座しつつも、低音域イヤピやリケーブルで音のバランスが結構変わるので、そこを探求するのも楽しそうです。
おわりに(オススメ度)
★個人的なオススメ度(※) : 8.55555/10
◎各音域に対する満足度
・低音域 : 55555/10
・中音域 : 7/10
・高音域 : 7.5/10
◎空間表現に対する満足度 : 7/10
◎装着感に対する満足度 : 8/10
◎デザインや造りに対する満足度 : 7/10
◎付属品や外装に対する満足度 : 9/10
※各項目の平均点ではありません。また、商品に優劣をつけるための点数付けではなく、価格($100)に対する自分の満足度です。
低音好きでエネルギッシュな音楽を楽しみたい人に適したイヤホンです。
ナチュラル・フラットな音を求める人には最もお勧めできません。
ただ、味付け上等!とにかく楽しいリスニング体験をしたい!という方にはお勧めします。
個人的にはヘドバンしたいときに最適なイヤホンだと思います。
リスニング向けの、とにかく楽しい🦍(ゴリラ)でした。
さて、今回は以上です。
最近は仕事やプライベートが忙しくあまり感想文を書く時間が取れていませんが、なんとかコツコツやっていければなと思っています。書きかけの感想文が何本かあるのでちゃんと形にしなくちゃなあ。
まあ、適当適度にぼちぼちやっていきます。
ではまた。