要点
◎付属品や外装に対する満足度 : 7.5/10
◎デザインや造形に対する満足度 : 9/10
◎装着感に対する満足度 : 10/10
◎各音域に対する満足度
・低音域 : 9/10
・中音域 : 9/10
・高音域 : 8/10
◎空間表現に対する満足度 : 8/10
※商品に優劣をつけるための点数付けではなく、販売価格(¥3k)に対する自分の満足度です。
≪GOOD≫
・本体のデザインがかっこ良く、装着感も◎
・力強く厚みのある低音が魅力的
・自然で聴きやすく、存在感のあるボーカル
≪NOT GOOD≫
・安全なチューニング、特に高音域が物足りないと感じるかも
・ドン強めなドンシャリが好きでない人には向かない
まえがき
レビュー編#3です。
今回はCCZ BC01 Pro、またの名をHARMONYです。
CCZはBC04を持っていましたが、チューニングのバランスが良く、かなりお気に入りのイヤホンだったので今回の新作をかなり楽しみにしていました。
今回縁あって有難いことに提供のお話をいただけましたので、本体の印象に加え、前身のBC01 MELODYとも比較しビューしました。
なお、今回の製品はレビューのため Easy earphones 様よりご提供いただきました。
この依頼に際し、製品提供以外の金品授受その他便宜の提供はございません。また、内容に関して指示等は一切なく、完全に私の知識と経験に基づき感じたままをレビューしています。
HARMONYは1/3発売予定で、現在AmazonのYinyooストアで予約受付中です。2025年1月15日水曜日まで28%オフクーポンが適用されます。(定価 3,499円 → 2,519円(1/1時点))
付属品や外装
(満足度:7.5/10)
パッケージはこんな感じ。
シンプルで小さく、KZやTRNと同じサイズ感です。
内容物は①本体、②ケーブル、③イヤーピース、④説明書です。
かなりシンプルで必要最低限の構成だと思います。
②ケーブルは4N無酸素銅。カバー付きの2Pinで、プラグは3.5㎜です。
耳掛け部分がかなり角度が付いているのが特徴的で、よく耳にフィットします。
ただし、細くてかなり絡まりやすい点は注意です。
③イヤーピースは1種類3サイズで、先端がややせり出した形状の弾丸型です。
個人的にはかなりフィット感が良く、安価なイヤホンの付属イヤーピースとしては比較的使いやすい方だと思います。
本体デザイン・造形
(満足度:9/10)
FPは一部がマット加工の金属で、樹脂部分はダイヤモンドのように加工されています。異なる素材の組み合わせですが、表面はフラットです。
これらの加工のおかげで指紋や汚れが目立ちにくいです。
ビジュアルとしては、個人的に前身のMELODYからかなり洗練された印象です。
ノズル部分の径と軸の長さはいたって標準的。
返しもあるので大抵のイヤーピースが装着できると思います。
コネクタ部分はややせり出した2pinで、主流の端子なので拡張性も◎です。
装着感
(満足度:10/10)
これはCCZのイヤホンの特徴ですが、TPE素材のフィンが耳介にフィットし、かなり装着感が良いです。
筐体も軽く、長時間の装着でも負担を感じません。
付属のケーブルも耳掛け部分の角度が耳にフィットしやすく、邪魔になりません。
音の感想
視聴環境
・エージング 50時間
・DAP HiBy Music R6 Pro II
・ケーブル 標準(3.5㎜)
・イヤピ 標準
・リファレンス曲
〇藤井風『花』
〇GEMN『ファタール』
〇9mm Parabellum Bullet『ハートに火をつけて』
〇凛として時雨『Telecastic fake show』
〇ハヌマーン『Fever Believer Feedback』
〇Owl City『Good Time』
〇milet『inside you』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『雑踏、僕らの街』
〇HIMEHINA『LADY CRAZY』
〇XG『WOKE UP』
〇花譜 I SCREAM LIVE
全体的な印象について
やや低音域が優勢ですが、ここが弱すぎる!を感じにくい全体的に良い塩梅のドンシャリです。
音色は高音域が寒色寄り、中・低音域が自然な暖色寄りの音色ですが、全体としてはどちらにも振れすぎないナチュラルな印象。
突き抜けると面白さになりますが、同時に粗にもなったりするので、比較的安全なチューニングといえると思います。
全体的に大人しく自然な音で、長時間聴きやすい印象です。
各音域について
◎低音域
(満足度:9/10)
同価格帯に多い1DD製品と比べるとかなり力強く厚みのある低音です。
ミットベースが目立ちますが、サブベースも適度に沈み込む感じ。
バスドラムはバスケットボールをついた時のような(?)弾力あるアタック感。
ベースラインは十分なアタック感と、やや膨らみもあります。
全体でみると悪目立ちしない程度の強調ですが、ベースが強調されるような曲やパートでは存在感が一気に出てきます。
◎中音域
(満足度:9/10)
ドンシャリは中音域が凹みがちですが、ボーカルがしっかり中央にあり、他の楽器と適度な距離で分離しているので、埋もれる感じはありません。楽器はベースが主張しているパートではやや押されがち。
良くも悪くもボーカル中心という感じがします。
中高音域のピークは安全で、刺さりを感じることはありませんでした。聴き疲れせず心地よく聴けると思います。逆に、突き抜けるようなキラキラとした感じはありません。
◎高音域
(満足度:8/10)
確かな存在感がありますが、抜け感や響きはぼちぼちといった感じで、全体のバランスの中では脇役と言って差し支えないでしょう。
刺さらず、他の音域を邪魔しない名脇役といった印象です。
安全ながらしっかりとバランスが取れるくらいに高音域の存在感があるのはハイブリッドの強みかもしれません。
ただし、トレブルヘッドには物足りないと思います。
空間表現について
(満足度:8/10)
サウンドステージはやや狭めで、両耳の間で鳴っている感じです。
ただし、ボーカルを中心に適当な距離で楽器が鳴るため、音楽としての一体感を出しつつも適度な分離感を持っている印象です。
定位感はぼちぼちです。
ゲーム利用に関して、APEXでの使用ですが、普通に使えるレベルでした。
ただし索敵範囲はやや狭め、上下もやや弱めなので積極的にオススメはしません。
※確認に使用した音声
"イヤホン/ヘッドホン専用 【音像定位】 Sound localization"
"イヤホン/ヘッドホン専用【音源移動】足音/FPS/ゲーム/音響技術開発 Sound source movement"
BC01 (Melody) との比較について
まずはFP。MELODYは全体が樹脂製ですが、Pro (HARMONY)は一部が金属で樹脂部分がダイヤモンドのように加工されています。
全体の形は同じような形をしていますが、FPの厚さ、ノズルの長さ・角度も違い、Pro (HARMONY)の方が若干コンパクトな造りになっています。
音質について、MELODYも低音域優勢なドンシャリで、ボーカルが聴きやすい良いイヤホンです。
(聴き比べてみて無印もええやん!となりました)
基本的には同じようなバランスですが、Pro (HARMONY)は低音、特にサブベースが強化され、響きがより深まった印象です。
また、中音域がより中心に寄り、ボーカルがより聴きやすく、明瞭感が増した感じがします。
どちらも良いイヤホンですが、よりBC01としての特徴を洗練したイヤホン、というのがPro (HARMONY)の印象です。
おわりに(感想)
CCZのチューニングの巧みさを改めて感じました。
低音とボーカルにフォーカスしたドンシャリサウンドで、かつ聴き心地の良い絶妙なバランスに仕上げることで、価格帯では抜きんでた完成度を誇る一本になっていると思います。
今後、5千円以下で普段使いにお勧めイヤホンとして名前が挙がってくるだろうなと感じました。
さて、今回のレビューは以上となります。
年も明けまして昨年は大変お世話になりました。
本年もぼちぼちとやっていければと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
直近では近々発売される予定のBC04 Proの方もレビュー予定ですのでお楽しみに。
ではまた。
販売・リンク等
・Amazon:1/3発売予定。現在AmazonのYinyooストアで予約受付中です。
2025年1月15日水曜日まで28%オフクーポンが適用されます。
定価 3,499円 → 2,519円(1/1時点)