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【感想文#11 Oriveti - bleqk Dynabird】メタルボディがカッコいい!高解像度な1DDイケメンイヤホン

要点

★個人的なオススメ度(※) : 8/10

◎付属品や外装に対する満足度 : 7/10

◎デザインや造形に対する満足度 : 9.5/10

◎装着感に対する満足度 : 6.5/10

◎各音域に対する満足度

・低音域 : 8.5/10 

・中音域 : 7.5/10 (バーンイン後 8/10)

・高音域 : 7.5/10 (バーンイン後 8/10)

◎空間表現に対する満足度 : 8/10 

※各項目の平均点ではありません。

※商品に優劣をつけるための点数付けではなく、購入価格($99)に対する自分の満足度の総評です。

※バーンイン、リケーブル込みの満足度は 8.5/10 くらいです。

 

≪GOOD≫

・見た目が最高にかっこいい

・1DDのまとまりが良く自然な低中音域

・エネルギッシュで明瞭感のある中高音域

・解像度や分離感、定位感が優れている

・見た目が最高にかっこいい

 

≪NOT GOOD≫

・装着感が合わないと耳が痛くなるので人を選ぶ

・中高音域の刺さりが気になる人には向かない

・セールであまり値下がりしない(10/30時点)ので割高感があるかも

 

 

まえがき

こんにちは、感想文#11です。

 

今回はOrivetiの"bleqk"シリーズからDynabirdの感想文になります。

(前略)bleqkとは「Basic Line Exquisite Quality Kept」というコンセプトから命名され、最高水準を維持しながらも、必要不可欠な機能を優先させたオーディオソリューションを作り上げるというORIVETIブランドの揺るぎないコミットメントを表しています。 -ナイコムHPより

というシリーズらしいです。よくわからんがカッコいい

字面で"a"が"q"になっている感じがオンラインゲームのユーザー名みたいで良いですよね。

 

見た目も黒っぽいメタルがめちゃくちゃカッコいい金属筐体で、男心をくすぐります。

音の方も見た目に負けないくらいにパワーを感じる出来でした。

 

その魅力と、ちょっと玉に瑕なところについて自分なりに綴りましたので、ゆるりとご覧いただければ幸いです。

 

 

付属品や外装

(満足度:8/10)

内容物は①本体、②ケーブル、③イヤーピース、④ケースです。
ごく一般的な、必要十分なセットだと思います。

 

②ケーブルはやや端子部分がせり出した2pinで、プラグは3.5mmです。

線材は不明ですが標準的なOFCプラグだと思います。音質的にはぼちぼちで、やや癖が付きやすく取り回しが良いとは言えません。

正直リケーブルで結構音が変わったので個人的にはリケーブル推奨です。プラグ部分のロゴは良い感じなんだけどね…

 

③イヤーピースはワイドボア型と弾丸型の2種類7組で、個人的にはワイドボア型のイヤーピースをお勧めします。

 

④ケースは布製でやや小さめ、本体、標準ケーブル、イヤーピースがギリギリ全部入るくらいのサイズ感です。

 

 

本体デザイン・造形

(満足度:9.5/10)

CNCのアルミニウムシェルで、高い耐久性と独自の幾何学的デザインが特徴です。

独特の造形は賛否あるかと思いますが、個人的には金属的な質感と唯一無二の形状が高級感を感じさせて素晴らしいと思います。誰が何と言おうと個人的にはカッコよさ優勝です。

 

ノズル部分は太めで、返しからのゆとりが短めなので、ややイヤーピースの選択が難しいかもしれません。軸の細長いイヤーピースはあまり合わないので、ワイドボア系の平たく広いイヤーピースが良いかと思います。

 

コネクタ部分はフラット2pinで、主流の端子なので拡張性は◎です。

 

 

装着感

(満足度:6.5/10)

シェルの形状がややエッジの効いたデザインで、軽量でコンパクトな構造です。個人的に綺麗に装着できれば、長時間の装着でも問題ない装着感でした。

ただ、上手く耳にフィットしない状態で使用していると角が当たって耳が痛くなることがあったので、事前に耳に合うか試着することをお勧めします。

イヤピによっても結構装着感が変わります。

私も上手くセットするのに少し工夫がいるので、その点やや装着感には賛否がありそうです。

 

 

音の感想

視聴環境

DAP  HiBy Music  R6 Pro II

・ケーブル  標準(3.5mm)

・イヤピ  標準

・リファレンス曲

  〇藤井風『死ぬのがいいわ』

  〇Maroon 5Sunday Morning

  〇King Gnu『飛行船』

  〇凛として時雨『Telecastic fake show』

  〇Suspended 4th『ストラトキャスター・シーサイド』

  〇Owl City『Good Time』

  〇milet『inside you』

  〇宇多田ヒカル『First Love』

  〇トゲナシトゲアリ『闇に溶けてく』

  〇LE SSERAFIM『FEARLESS』

  〇XG『WOKE UP』

 

 

全体的な印象について

Delci AEのドライバーは10mmの1DD構成です。

ベリリウムメッキらしいキレの良い音で、金属筐体のおかげか適度な響き具合が心地良いです。

 

全体像は1DDらしい繋がりの良いV字チューニングで、金属筐体1DDによくある寒色に寄り切った感じではなく、ニュートラル寄りです。

低音域付近は余韻のある響き、高音域付近では切れの良いスッキリとした音です。

 

解像度も十分にあり音の分離とレイヤリングもしっかりとしている印象です。

ディテールの再現も十分で、表現的にも明瞭で臨場感ある音が楽しめる能力があるイヤホンだと思います。

 

 

 

各音域について

◎低音域

(満足度:8.5/10)

過不足なく十分な量感で、「低音ブースト」というより、「やや強調されている」くらいの印象です。

サブベースはパンチがあり、曲を支える部分としてしっかり鳴らしている印象です。ミッドベースもしっかりと厚みがありますが、中音域に被るような感じはありませんでした。

深さを感じると言うより、温かみと余韻のある響きに感じました。

 

 

◎中音域

(満足度:7.5/10)

中音域はボーカルや楽器が豊かに表現され、1DDの一貫性によるまとまりの良い、自然で心地よい響きが特徴です。

男声ボーカルは温かみがありながらもクリアな音、自然で豊かな表現が感じられます。

女性ボーカルはエネルギッシュで表現力豊かな魅力が際立つ場面が多いですが、長時間使用していると歯茎音やシャウトの刺さりが気になることがありました。

ただし、中高音域の刺さりはエージング(バーンイン)やイヤーピースの変更によってかなり改善したので、もし気になるようなら試してしてみることをお勧めします。

 


◎高音域

(満足度:7.5/10)

高音域はエネルギッシュで、空気感を感じさせる明瞭さがある印象です。ただし、低音域のような豊かな重厚さではなく、比較的明るいシャープな響きです。

過度に鋭いわけではなく、全体的にバランスが取れていますが、金属的で刺さるように感じることもありました。こちらもバーンイン等での改善が期待できます。

 

 

空間表現について

(満足度:8/10)

定位感は十分良いと思います。

※確認に使用した音声

"イヤホン/ヘッドホン専用 【音像定位】 Sound localization"

https://youtu.be/NOvJSTQhcyM?si=QEwh0pFU7bJjrtkB

"イヤホン/ヘッドホン専用【音源移動】足音/FPS/ゲーム/音響技術開発 Sound source movement" 

https://youtu.be/waQkQ_kq3ww?si=ZYuARvx0SISMdeN3

サウンドステージは広いとはいえないですが、音のまとまりは良く、音楽として集中して聞ける一貫性のあるバランスだと思います。

 

 

おすすめリケーブル(見た目重視)

・NICEHCK DuskSky(4.4mm)

バランス化。音のキレと豊かさが増し見た目も優勝。

 

・XINHS 056(4.4mm)

バランス化。赤黒も良い。こちらもキレが増して良い音。


・SoundsGood Kirin(4.4mm)

バランス化。やはり黒。取り回し◎。音も無難にアップデート。

 

 

おわりに(感想)

見た目に対しての賛辞が目立ってしまいましたが、音も好きな音で安心しました。

 

適度なパワーとキレの良さと響き、そして自然な鳴りと、(バーンインやイヤーピースでの改善が期待できる高音域の刺さり以外は、)見た目の厳つさに反して聴き心地の良い音作りに感じました。

 

装着感と高音の刺さりというちょっとした、でも致命的にもなりうる欠点があるので、人を選ぶ部分はあります。が、もし乗り越えられる方にはその先に素晴らしい音楽体験が待っているかと思いますので、気になる方は是非チャレンジしてみてください。

 

さて、今回の感想文は以上となります。

 

ブログの更新もだらだらと間をあけつつ何とか月3本は維持できました。

来月は年末が近づき慌ただしくなる時期ではありますが、何とかもう少し書く時間を確保できればと思います。

 

Happy Halloween.

ではまた。