要点
≪GOOD≫
・本体のデザインが機能的かつおしゃれで、装着感も◎
・力強く厚みのある低音と、自然で聴きやすいボーカル
・聴き心地の良いドンシャリチューニング
≪NOT GOOD≫
・前作BC04無印とは音色の印象が異なる点に注意
まえがき
レビュー編#4です。
今回はCCZ BC04 Pro、またの名をDuetです。
先日のBC01 Proに引き続き、今度はBC04のProバージョンです。
今回縁あって有難いことに提供のお話をいただけましたので、本体の印象に加え、前身のBC04とも比較しビューしました。
なお、今回の製品はレビューのため KINBOOFI 様よりご提供いただきました。
この依頼に際し、製品提供以外の金品授受その他便宜の提供はございません。また、内容に関して指示等は一切なく、完全に私の知識と経験に基づき感じたままをレビューしています。
Duetは1/15発売予定で、現在Amazonのkinboofiストアで予約受付中です。
また、プロモコード: MRXB3V5P を適用すると合計25%の割引を受けることができます。
付属品や外装
(満足度:7.5/10)


パッケージはこんな感じ。
シンプルで小さく、KZやTRNと同じサイズ感です。
内容物は①本体、②ケーブル、③イヤーピース、④説明書です。
かなりシンプルで必要最低限の構成だと思います。
②ケーブルは4N無酸素銅。カバー付きの2Pinで、プラグは3.5㎜です。
耳掛け部分がかなり角度が付いているのが特徴的で、よく耳にフィットします。
ただし、細くてかなり絡まりやすい点は注意です。


③イヤーピースは1種類3サイズで、先端がややせり出した形状の弾丸型です。
個人的にはかなりフィット感が良く、安価なイヤホンの付属イヤーピースとしては比較的使いやすい方だと思います。
本体デザイン・造形
(満足度:8.5/10)
FPは金属で、スッと入った2本のライン(公式曰く折りたたまれた翼)がおしゃれです。また、FPはマット加工なので指紋や汚れが目立ちにくいです。
前身BC04無印のフラットなFPに刻まれた放射状の紋様も好きだったので少し寂しさもありますが、これはこれでカッコいいですね。


金属のノズル部分の径と軸の長さはいたって標準的。
返しもあるので大抵のイヤーピースが装着できると思います。
コネクタ部分はややせり出した2pinで、主流の端子なので拡張性も◎です。
装着感
(満足度:10/10)
これはCCZのイヤホンの特徴ですが、TPE素材のフィンが耳介にフィットし、かなり装着感が良いです。
筐体も軽く、長時間の装着でも負担を感じません。
付属のケーブルも耳掛け部分の角度が耳にフィットしやすく、邪魔になりません。
音の感想
視聴環境
・エージング 50時間
・DAP HiBy Music R6 Pro II
・ケーブル 標準(3.5㎜)
・イヤピ 標準
・リファレンス曲
〇米津玄師『ピースサイン』
〇GEMN『ファタール』
〇9mm Parabellum Bullet『ハートに火をつけて』
〇ralph『Selfish』
〇ハヌマーン『Fever Believer Feedback』
〇Owl City『Good Time』
〇Aimer『セプテンバーさん』
〇宇多田ヒカル『First Love』
〇トゲナシトゲアリ『雑踏、僕らの街』
〇HIMEHINA『LADY CRAZY』
〇XG『WOKE UP』
〇花譜 I SCREAM LIVE
全体的な印象について
やや低音域が優勢なドンシャリですが、ボーカルも埋もれずW字のような印象。
音色は高音域がスッキリとした音色、中・低音域が余韻のあるやや暖色寄りの音色ですが、全体としてはどちらにも振れすぎないナチュラルな印象。
BC01 Proでも感じた全体的に大人しく自然な音で、高音域の刺さりも感じない比較的安全なチューニングです。
リスニング向けの聴きやすいバランスとして一つの完成形ではないかと思います。
各音域について
◎低音域
(満足度:9/10)
このイヤホンの主役の一つだと思います。
同価格帯に多い1DD製品と比べてしっかりと厚みのある低音です。
ミッドベースもサブベースも十分出ている印象です。
(BC04(無印)と比べるとより低音の強化を感じました)
常に支配的というわけではありませんが、全体的に適度な深みや膨らみを持たせているような印象があります。
◎中音域
(満足度:9.5/10)
もう一つの主役、中音域はボーカルが印象的です。
ドンシャリは中音域が凹みがちですが、楽器との分離も適度なため、ボーカルが自然と浮かび上がってくるような感じで、埋もれる感じはありません。
ベースがマスクして他の楽器が聞き取りにくくなることも少なく、ピアノやギター、ストリングスも綺麗に鳴っていて心地良いです。
中高音域のピークも安全で、刺さりを感じることはありませんでした。
全体として聴き心地の良いW字になっている印象でした。
◎高音域
(満足度:8/10)
第一印象は清潔感のある高音です。
しっかりと存在感しつつも、刺さらず、抜け感や響きはぼちぼちといった感じで、金属的な鋭さはあまり感じません。全体のバランスの中では必要十分な脇役。
同価格帯の他メーカーの鋭くキラっとした高音が好きな方は物足りないかもしれません。
個人的にはBC04(無印)で少し物足りない部分でもあったので、もう少し存在感があっても良かったなと思います。
ただやはりこの安全な高音域はCCZのチューニングの特色な気がしますね。
空間表現について
(満足度:8.5/10)
サウンドステージはぼちぼちで、両耳の外にやや拡張されている感じです。
またボーカルを中心に適当な距離で楽器が鳴るため、音楽としての一体感を出しつつも適度な分離感を持っている印象です。
定位感はぼちぼちです。
ゲーム利用に関して、APEXでの使用ですが、普通に使えるレベルでした。
ただし索敵範囲はやや狭め、上下もやや弱めで、さらに銃声が大きく足音が聞こえない場面があったため積極的にオススメはしません。
※確認に使用した音声
"イヤホン/ヘッドホン専用 【音像定位】 Sound localization"
"イヤホン/ヘッドホン専用【音源移動】足音/FPS/ゲーム/音響技術開発 Sound source movement"
BC04(無印) との比較について
外見はFP以外にはパッと見ほとんど変わりませんが、ノズルの形が少し変わっており、角度、長さ、径がやや変わっています。



なお、無印はProと若干付属品が異なります。
(無印は4NOFC銀メッキケーブルで編み込みのない白色ケーブルで、イヤーピースも先がせり出したイヤピではなく、普通の弾丸型のイヤピが2種類ついています)
音質については、正直かなり印象が違います。
ドライバーが変わった影響が大きいのかもしれません。
無印の方が寒色よりで、余韻を減らして意図的な隙間を感じるような見通しの良い音色なのに対し、Proは比較的サブベースが強く響き、余韻があります。
ボーカルも無印は明瞭でキリっとした音で、多少刺さりが気になることがあるのに対して、Proは比較的刺さりも少なくマイルドで温かみがあります。
中音域の解像度はProの方が高いと思います。
全体的な帯域のバランスは大きく変わらないと思うのですが、Proはより中・低音域にフォーカスしている印象です。
どちらも良いイヤホンですが、寒色でクリアな音を求めるなら無印、音圧と余韻のある音を求めるならProという印象でした。
少ない手持ちの中での印象ですが、HIMALAYAやCaratが好きな人は無印の方が、ExplorerやKE4が好きな人はProの方が好きな気がします。
個人的にはクリアな空間表現は無印の方が好きですが、ボーカルの表現はProの方が好きです。
正直、BC04 Pro(Duet)はBC04無印の進化系というより、BC01 Pro(HARMONY)の兄弟といった方が近い気がします。
おわりに(感想)
先日のBC01Proのレビューの際にも感じましたが、CCZは聴き心地の良いドンシャリチューニングが上手ですね。高音域を安全に刺さらない調整をしつつ、浮かび上がったボーカルと適度に膨らませた低音域で聴きごたえもある。
とび抜けた個性はないけれど、低価格帯で出来る中でトップクラスに高い完成度に仕上げてくれる信頼と安定のCCZといったイメージになりました。
さて、今回のレビューは以上となります。
珍しくPRのレビューが続いたので、そろそろ最近のお気に入りイヤホンたちの感想文も書きたいところです。
が、年度末が近づくにつれ仕事がさらに忙しくなるので時間が取れるか…今後の自分に期待ですね。
ではまた。
販売・リンク等(AD含)
・Amazon:1/15発売予定。現在Amazonのkinboofiストアで予約受付中です。
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